キャラクターにおけるポージングは非常に重要です。ポーズ一つで、そのキャラクターの性格や年齢が表現されます。しかし、ポージングはモデリングやペインティングとは全く違ったスキルが必要とされるため、初心者の多くは効果的なポージングに戸惑うことも多いでしょう。
今回は、そんなポージングについて詳しく解説していこうと思います。
Contents
ポーズ付けの手順
ポーズ作りの手順は、骨盤→体幹→手足→細部といった順番に進めます。今回はこちらのポーズを例に解説していきます。
骨盤を動かす
骨盤は人体の重心です。ポーズを作るうえで、この骨盤がズレていることが無いようにしましょう。
基本的に人体リグは骨盤を親としているので、骨盤のボーンを動かすとほぼ全てのボーンが動きます。つまり、最初に動かしておかないと、あとあと調整が難しくなってしまうということです。
このため、まず初めに骨盤の位置を固定させましょう。
背骨のラインを全て決める
次に体の軸となる背筋のラインを調整します。背筋は直線にするよりも、やや曲線を描いている方が人間らしさが出ます。
頭と首の調整
体幹の延長である頭と首のラインを調整します。もうそれらしくなったと思いませんか?
手と足の位置を決める
骨盤、背中、頭という順に体の中心が固定されたら、手と足の位置を調整してください。
全体の微調整
指先などの副次的なボーンを調整します。
ポーズの種類分け
印象的なポーズを作るうえで、「棒立ち」は絶対に避けるべきでしょう。棒立ちさせないためにも、ポーズには動きを作ることが重要です。ここでは、大まかなポーズの種類分けを紹介していきます。
A字
可愛らしい印象を表現できます。
S字
ボディーラインが強調され、セクシーな印象を表現できます。
X字
S字よりセクシーな印象を表現できます。グラビア雑誌などでよく使われるポーズです。
I字
スタイリッシュな印象を表現できます。足をクロスさせることが多いです。
Y字
男性的な印象を表現できます。
C字
攻撃的な男性的印象を表現できます。
三角形
穏やかさや安定的な印象を表現できます。
逆三角形
勢いのある印象を表現できます。
コントラポスト
西洋彫刻で多用される、片足に重心がかかったポーズです。美しい立ち絵に多く見られます。骨盤と肩をそれぞれ逆方向に傾けます。
肩・胴体・骨盤を結ぶ、「エ」の字を意識するといいでしょう。
初心者がポージングで失敗しやすいポイント
体のパーツは繋がっているので、単体で動くことはありません。ボーンを動かすときは、それに連動して動くパーツを意識してください。ここからは具体的にポーズ作りで失敗しやすいポイントを紹介します。
関節だけで回転させない
腕を動かす時は、腕だけではなく肩も回転させます。
頭を動かす場合、頭だけではなく、首の付け根から動かしてください。
動きの反作用を意識する
手を挙げたと、その動きの反動で、体の反対側が沈み込むように傾かせましょう。
まとめ
ポーズ作りの進め方は「骨盤→体幹→手先や足先」といった順に進めることが重要です。
また今回は触れていませんが、よりよいポージングのためにはしっかりとしたリグを組むことも大事です。もしお使いのリグにIKがセットされていないのであれば、こちらの記事を参考にIKを組んでみてください。